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17 独峒郷
翌1月5日は、棚田が美しいという、三江の北西50km程に位置する「独峒(どぅとん)郷」の「林略(りんるえ)村」へ行くことにした。

三江からバスで2時間半ほど、峠を越えて独洞に到着(11RMB)。

村へ入る手前の小高い所に「飛山廟」がある。


内に入ると正面の神棚に、石板に「飛山大王・威○候王之神位」と書かれていて、天井には「黒布」がいくつも奉納されている。

 

村の中心には、独峒鼓楼があり、その後方に萨玛(さぁまぁ)神を祀る六角形で天井の無い「薩壇」があった。


薩壇は扉に鍵がかかっていて内は見ることができなかったが、鼓楼の中へ入ってみると中央の火処で老年の男たちが憩っていた。


本来は鼓楼の上部に据えられるであろう立派な木鼓も置いてあった。


てっぺんの梁に黒い布に竹の棒と飾り物がいくつか付いていた。

 

村は、市がたちにぎわっていた。


河姆渡遺跡の博物館で見た土器製の「かまど」とそっくりな形の鉄製のかまども売っていた。


村の中もブラついた。


小高い所に鼓楼が見えたのでそちらへ登る。

 

鼓楼前の屋根のついた通路は、崖から突き出して建てられている。

 

鼓楼の屋根のてっぺんには、「牙寨(やぁさい)鼓楼」とあり、シンボルは瓢箪。


鼓楼の脇に、石製の祠があり、「霊最之神」、とあった。


祠の中には、竹の棒と多分油を灯したと思われる蓮華があった。


鼓楼の前の広場で、はじめは私のまわりを走り回ってカメラを向けると逃げ回っていた女の子たちが、一人がポーズをとって写真を撮ると、みんなが集まってきて、「ピース」。

 

鼓楼の広場から降りて、もとの舗装道路にもどり、林略への道を歩き始める。


18 林略 へ