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01 郎徳上寨・雷山
2012年11月23日午後、いつものように義烏から夜行の寝台列車で貴州省の凱里へ向かう。

24日朝8時ごろ凱里に到着、すぐに凱里のバスセンターへ行き、9時半ごろ郎徳上寨に着いた。

すぐに前回泊った農家旅館へ行ったが誰もいない。

老板娘(らおぱんにゃん;女店主・女社長)の携帯にかけてもぜんぜん出ないので、どうしようかな、と思ったが、村のほうから銅鼓の音が聞こえてきたので、とりあえず荷物を置いて、村の銅鼓坪(銅鼓をかける柱の立つ広場)へ向った。

苗年の期間中は観光客も多くなるようで、広場では表演が始まっていた。

 

私が広場に着いて2つ目の演目で苗族の表演でよく舞われる「錦鶏舞(じんちぃう)」という踊りが始まり、途中から登場するこの踊りの中心に老板娘が現れた。

こりゃ携帯が通じないはずだ、と踊りが終わってから老板娘に、着いたよ、と声をかけて、その後も表演を見てから宿に戻った。


旅館へ帰って主人夫婦と話をする中で、ちょうど24日~29日まで、郎徳のある雷山県の県庁所在地である雷山で13年1度(干支で一回りするので、数えの13年、満では12年)の鼓蔵節があり、24日午後にはその開幕式がある、と聞き、郎徳上寨から雷山までは面包車があるのでそれで行くといい、といことで、昼飯後、雷山へでかけた。

面包車は不定期でなかなか来ないが、1時間ほど待ってやっと乗ることができて、約30分で雷山に着く(5RMB)。

面包車は開会式の行われる陸上競技場の前で止まってくれて、会場はすぐわかった。


この日は入場無料で15時ごろから30分間ほどの入場行進が始まった。


後で大きな看板で25日が開幕式であることを知り、どうも24日は最終リハーサルであったらしい。

いずれにしろ、念願の水牛を象った銀飾の乱立する様を見ることができた。

 

見物客のおばさま達の銀の櫛を挿した髪飾り。

 

17時半ごろ式は終り、バスセンターへ向う。

切符売り場にはけっこうな人が並んでいて、やっと窓口にたどりつき、郎徳、というと、切符はない、という。

まいったなぁ、と外へ出てバスの出入りを見ていると、10分ぐらいして郎徳からのバスがやってきたので乗り場へ行くと、運転手が切符を買ってきてくれ、というのでまた窓口に戻った。

幸い、旅館の老板娘と娘さんが窓口にいて、切符を売ってくれない、というので、今郎徳の面包車が来た、というと、彼女がその旨切符売り場のおばさんに伝えて、なんとか切符を買うことができた。

座席はすぐに満席になり、旦那の阿陳は次のバスで帰ってくることになる。


この日は、広西から写真撮影の旅行にきている夫婦と貴州の大学で「フランス語」を教えているイギリス人教師とその教え子2人もこの旅館に泊まり、晩御飯は時間が遅いので皆一緒に鍋を囲んで酒宴になった。

旅館の主人夫婦は芸達者なので、苗族の客を迎える酒歌を歌ってくれて、この場合、客も返歌を歌わなければいけないので、私も久々にテレサテンの「月亮代表我的心」を歌ったが、歌詞はいいかげんになってしまった。


初日から宴会で、楽しい旅の始まり。


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