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11 榕江
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10月19日、榕江近くの「加去(ちあちゅい)」という苗族の村へ行くために、肇兴から早朝7時発のバスで榕江へ移動した。 近くといってもバスで2・3時間かかるところなので、とりあえず榕江のバスセンター近くの賓館に入る(110RMB/泊)。 前に榕江へ来たときにタクシーの窓から「・・・・歴史陳列館」と掲げた建物を見たので、この日はそこを訪れた。 |
しかしここは少数民族に関する歴史の陳列かんではなく、「中国工農紅軍第七軍軍部旧址」ということで、紅軍がここ榕江城を攻略したときの資料館になっている。 |
庭のガジュマルが美しい。 |
資料館のパンフレットに榕江の地図も記載されていて、「苗王廟」と「火神廟」があることを知り、訪ねてみた。 榕江の街並は「都柳江(とぅりゅうじゃん)」という大きな河の西岸に南北にひろがり、その西側の山並みの中腹、街を見下ろすところにそれらの廟がある。 まずは、街の南の端のほうの山にある「苗王廟」へいく。 |
苗王などの廟が北東向きに並んでいるが、その前に独立して土地神を祀る祠が南東向きにある。 |
苗王像の横に壁を隔てて黄金色の像があり、これは財神であるらしい。 |
榕江は古くから鎮守府があり、漢族と苗族・侗族などの少数民族がいっしょに住んでいたところなので、道教や仏教も習合して、観音様や弥勒などの像も並ぶ。 |
仏像が並ぶ脇に、「石」も祀られている。 |
廟の壁に、現世利益を求めるために「南無阿弥陀仏」と唱えるように勧める貼り紙があった。 |
山から下り街路を北へ、そしてまた山を登る。 火神廟の位置はわかりにくく、何人もの人に道を聞く。 教えられた道を登っていくと道に面した壁に何かが祀られているようなところがあって、そこが火神廟とは知らず通り過ぎてしまった。 |
しばらく行っても人家しかなく、人家がなくなるところにおばさんがいたので場所を聞くと、すでに通り過ぎてしまっているよ、と近くにいた子供が案内してくれた。 さっき通った壁に何か祀られていたところの上方に火神廟の建物があった。 |
廟の入口には土地神の祠がある。 |
廟の内は四間に分かれていて、最初にに苗王が祀られている。 |
ここで苗王の名前がわかった。 中央が苗王の「孟获(めんふお)」、向って右が「沙摩柯(さぁまか)」、左が「乌弋王(うぅいわん)」。 向って一番左の三頭六種の像は、「山王公(さんわんこん)」。 次の間に火神が祀られている。 |
次の間は観音様。 |
最後の間には弥勒を中心にして、仏像や道教の神様が祀られている。 |
火神廟の建物の外にもいくつも祠があって、色々な神が祀られている。 |
中が空っぽの祠もある。 |
火神廟の屋根に「鳥」がついていて、ちょうど日暮れ時の拝礼の時間らしく、管理しているおじいさんが線香をあげていたので、どんないわれがあるのか聞いて見ると、以下のように私のメモ帳に書いてくれた。 「和平鳩。象征天下衆生和気平安吉祥。」 苗族と鳥との関係を聞けるかと思ったが、平和の象徴の鳩、とは私にとっては意外な答えであった。 |
散策していて、中学校の外壁に「民族伝統体育」の壁画を見つけた。 苗族の相撲、侗族でも同じような相撲がある。 |
長下駄を履いての百足競争。 |
「押枷」、枷をおしあうのかな? 綱引きのようにも見える。 |
片足立ちで闘鶏のように押し合うようだ。 |
こま回し。 |
竹馬競争のようだ。 「橇(ちぁお)」とは、昔、泥道を歩くときに用いた道具だそうだ。 |
サッカー |
竹渡りか? |
蹴って遊ぶ羽根つき。 |
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12 加去 へ |