表紙 / 弥生の原郷を訪ねて / 2回目の貴州 / 06 肇興 |
06 肇興 |
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翌16日、从江から7:50発のバスで侗族最大の村「肇兴 」へ移動した(19RMB)。 約2時間でバスは村の中心に到着。 |
「肇興」は、県の中心の黎平から70kmほど、約700戸、5000人の村。 バス停のすぐ近くに3星ホテルがあって、そこに泊まろうかと思ったが、フロントで1泊398RMBと聞いて、貴州の旅では100RMB前後の宿に慣れてしまって、それはちょっと高すぎる、と外へ出ると、むかえにある農家旅館の女主人が待ち構えていて、うちに泊まらないか、という。 一泊50RMBで外国人はプラス5RMBで、〆て55RMB。部屋を見せてもらい、温水シャワーも付いているのでここに決めて、チェックインしてから洗濯をし、そこは1階は食堂になっているので昼飯を食べ、村を散策する。 |
まずは、バスで村へ入るところが眺めがよかったので村の西の入口のほうへいく。 村の中を小さな川が流れ、下流の西の入口に立派な花橋がある。 自動車の無い時代に、歩いていくつも山を越えて、眼前にかこんな村の姿が現れれば「桃源郷だ」と思うだろうなあ、、、、。 |
村の西の山は墓地になっていて、古いお墓がいくつもあったが、まだ埋葬されたばかりの墓もあった。 お墓の土盛に、竹竿に吹き流しのようなものを付けて立てられているのが印象的だった。 |
川沿いに村へ入っていくと、石敢当が立っている。 |
川沿いの道は村へ入ると吊脚楼のでっぱりの下が雨よけの道になっている。 この日は、午後は雨が降ったり止んだりで、この道はたすかった。 |
この村には、五つの宗族があり、それぞれ「仁団」「義団」「礼団」「智団」「信団」と名づけられていて、それぞれが鼓楼を持っている。 村の中央を流れる川の北側に東から仁団鼓楼と義団鼓楼が在り、川の南側に東から礼団鼓楼、智団鼓楼、信団鼓楼が在る。 肇興の村は、「大船」を模して形成されていて、それぞれの鼓楼は、船首(仁団鼓楼)、船尾(信団鼓楼)、帆(智団鼓楼)、2本の帆柱(義団鼓楼・礼団鼓楼)に見立てられている。 |
船首は、「仁団鼓楼」 高さ、18.47m。7層8角、他の鼓楼に比してやや小さく造られている。 |
帆柱の一つ、「義団鼓楼」。 高さ、23.36m。11層8角。 |
帆柱のもう一つ、「礼団鼓楼」。 高さ、21.37m。13層8角。 |
帆の「智団鼓楼」。 高さ、16.27m。9層8角。 塔頂はこの鼓楼だけ、帆を模して平型。 |
船尾の「信団鼓楼」。 高さ、24.37m。11層8角。 一番高く、船を推し進めるかのように雄大に造られているそうだ。 |
西側から村へ入って最初に出会った「智団」の「花橋」には沖縄のシーサーに似た獅子や鶏の飾りがついている。 |
そこらじゅうで、香米(長米)を干している。 |
もち米は、穂のまま村まで運んできて、軒先で干す。 |
ここでの脱穀は動力付き。 |
足踏み式石臼での脱穀も見られた。 |
この村でも、そこらじゅうで藍染め綿布を打つ姿が見られる。 |
綿布を干す姿もそこらじゅうで見られるが、テカテカしているのは卵白を塗っているからだそうだ。 |
年をとった婦人は、鉢巻を巻いている。 |
鼓楼のなかで小石を置いて五目並べのようなゲームをしているのをみつけた。 後に知ったが、「三三棋(さんさんちぃ)」というそうだが、ルールはわからない。 三つ並ぶと、我々の五目並べのように、「さん」という。 |
村の東側へ抜けるところで、可愛い女の子に出会った。 |
夜は、侗族の歌を聞きに行った。(50RMB)。 侗族は、コーラスで歌うことが好きなようで、コーラスのことを「大歌(たぁか)」という。 |
やはり、「蝉の歌」から始まった。 |
「丢歌不唱荒了夜」 |
「珠郎娘美」 |
「大山真美好」 |
「心心相印」 |
「十二月劳动歌」 |
「丢久不见常相思」 |
「哆叶」 |
最後は観客も輪になって踊り、全演目は終わった。 |
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07 堂安 へ |