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14 旁海の吃新節(1日目)

9月8日に夕方ホテルへ戻ると、フロントの女の子が「今日から3日間、旁海で芦笙節(るうせんじえ)をやってるよ」と教えてくれて、9月9日(旧暦7月23日)に旁海(ぱんはい)へ出かけた。

「芦笙」は、いわゆる楽器の「笙」のことで、苗族、侗族の祭りには欠かせない楽器。


小型バスは、バスセンターから出ていなくて、何人かの人に聞きながら、凱里から旁海へ向う街道のはじまりのところが出発点になるバスを一苦労して見つけた。

バスは、20分ほどで満席になり9:20に出発(10RMB)。

凱里をでるとずっと山道で、山越えをいくつかして約1時間で川沿いの村「旁海」に着く。


村は、煉瓦造りの家が多い。

 
 

催し物は午後にあるということなので、村の中をぶらつくことにする。

川沿いの道を下流のほうへ歩いていくと、村はずれの橋のたもとの木の下にレンガ造りの小さな祠があり、祠の中には「石」が祀られている。

鶏の羽をくっつけるのもおまじないであるらしい。


昔ながらの木造の建物もあり、多くは平屋で、ここも苗族だが、山の中の苗族の村とは雰囲気が異なる。

 
 
 

家の外に祭壇のある家もあって、吃新節のものか、抜穂が祀られている。


お家の中、正面には祭壇があり、やはり抜穂が祀られている。


その写真を撮っていたら家の人が出てきて、勝手に写真を撮ったので怒られるかと思ったら、おいでおいで、と手招きされて、家に入っていっしょに食べましょう、とお祭のご馳走を楽しむ食卓へ招き入れられて、次から次から私の碗にお魚やら鶏肉やらを入れてくれて、ビールに米焼酎に刺梨酒(しぃりぃちゅう)という野生の果物を漬けた酒やらをご馳走になる。


私が勧められるままにクイクイ飲んでいるので、8年前にも日本の若者がやってきて、彼もよく酒を飲んだが日本人は酒がつよいなあ、と変な日本人観を植えつけてしまった。

楽しくお昼をご馳走になって、午後から始まる闘牛を見るために、この家を出て村の中を歩いて、また家の中の祭壇を見つけたので写真を撮っていると、またまたおいでおいで、いっしょにご飯をたべましょう、と招かれたが、ここは辞退して闘牛のある川原へ向った。

門口に抜穂を掲げる家もある。

 
 

人型の魔除け?


こちらは何型?


門口に、道教のお札を貼る家も多い。


この日は、川原で闘牛や競馬が行われ、いろいろな出店がでている。


このあたりの女の人はターバンのような帽子を被っている。

 
 

川原へ下りるところで若者たちにカメラを向けると、ポーズをとってくれた。


河原の出店の中には、子供相手のくじ引きの店が店がたくさんでていた。


川原では、闘牛の始まる前に、競馬が行われている。

1頭か2頭で走っているので、タイムトライアルであるらしい。


闘牛は15:30ぐらいからはじまり、「A級」ということで水牛の体が大きく迫力がある。


凱里へのバスの最終は17時ごろらしく、この日は泊りの準備をしてこなかったので、闘牛の2試合を見て凱里へ帰ることにすた。


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