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15 旁海の吃新節(2日目)
翌日9月10日、また芦笙隊と踊りのコンテストのある旁海へ出直した。

旁海へ着くと、前日賑わっていた川原はきれいさっぱり誰もいないので、地元の人に、芦笙節はあるよね、と聞くと、川向こうの高みに会場がある、ということで、とりあえず前日見つけておいた旅館に行って部屋を確保する(3人部屋しか空いてなくて60RMB)。


会場は川向こうの山の中腹にある小学校の校庭で、民族衣装のおばさまや子供たちで賑わっている。

 
 
 

額やほっぺに赤い太陽マークをつけている人たちも何人もいて、おじさんに聞いてみると、お客さんを歓迎する印だ、と教えてくれた。


会場は参加者で大変な賑わいで、13時ごらから18時ごろまで30組以上、芦笙隊、芦笙踊り、銅鼓踊り、太鼓踊りなどが次々登場する。


銅鼓踊りのなかで、米作りの種まきから稲刈りまでの過程を演じる「田遊び」のような踊りもあり、最後には闘牛場面などもあって、観客に受けていた。


太鼓踊りで「3・3・7拍子」のリズムのグループもいて、気になっていてネット検索してみると、「農耕民族の畑を耕すリズム」であることがわかった。


会場の一角では、「綱引き」も行われていた。

 

ここでも応援の掛け声は、「1・2・3・休止(いぃ・ある・さん)、1・2・3・休止」で、「畑を耕すリズム」であった。

19時半、すっかり暗くなり、遠くから参加したグループはみな帰っていき、広場はまだ賑やかであったがわたしも旅館へ戻ることにした。

夜道を歩くには明かりは持参しないと、と凱里で懐中電灯を買っておいたのが役に立った。


翌日は7時がバスの始発で、早く温水シャワーが浴びたくて、霧に包まれた山を越えて凱里へ帰る。

 

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