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夏至 初候 乃東枯る (なつかれくさかれる)
夏至とは、一年で最も日が長く、夜が短いころのこと。

文化庁文化財保護部監修「日本民俗資料事典」によると、

「夏至特有の民俗というのはあまりないが、農耕に関しては重要な時期で、夏至のころを「中(ちゅう)」といい、アワは夏至に、キビは夏に種をまくものだということを、「中粟夏黍」、中の入りに雨が降ると、その年は雨が多いと言って、この日を「中降り」、また田植えの時期については「中はずらせ、半夏は待つな」などという諺がある。田植えは夏至にかからぬよう、少し過ぎた頃がよく、しかも半夏生以前にすますのがよいということである。旧暦で「中」は5月15日ごろ、半夏生は夏至から11日目である。」

夏至の初候は、「乃東枯る」。ウツボグサの花穂が黒ずんで、枯れたように見えるころ。

新暦では、およそ6月21~25日ごろ。

毎年、6月24日には、三重県、伊勢、志摩半島の磯部にある、伊勢神宮内宮の別宮「伊雑宮」で御田植式が行われ、私は、2011年6月24日に見に行った。


2021年6月26日 記

今年の夏至の初候は、6月21~25日。旧暦の5月12~16日。

この5日間は、晴れたり曇ったりで、雨が降りそうで降らない日が続いた。

草花は夏枯れというよりは、ハーブ類が花を咲かせている。

23日には、匍匐性のタイムとこれも匍匐性のローズマリーが花を咲かせ始めた。

タイムもローズマリーも色々な料理に使ったり、ハーブティーにしたりと用途は色々ある。

 

庭のガマは、近くの池で見たものとは穂の形が違うので念のため「PictureThis」でかくにんしてみると、「ヒメガマ」と判明した。

「直立した花茎に茶色の雌花群と雄花群をつける。花茎の上側に雌花群がつき、下にそれよりやや太い雄花群がつく。雌花群と雄花群は1.5ー7cm離れてつき、その間は花茎がむき出しになっている。」


家の庭や、そこら中に勝手に生えてきて、大きく育っている「ナンキンハゼ」の木も花を咲かせ始めた。

ナンキンハゼの葉と実は、人間に対して軽度の毒性があり、食べると重度の吐き気や嘔吐を引き起こす可能性があるそうだが、花の蜜は無毒で、ミツバチの飼育愛好家の間で人気があるそうだ。

散歩では、海岸近くの土手で、「ヒメオウギズイセン」が咲いているのを見つけた。

これも元々は観賞用として栽培されていたものが、世界中で広く帰化して、日本でも道端や川岸に野生化しているそうだ。


アカメガシワの花がどうも2種類あるようなので、ネットで調べると、

「雄花は苞のわきに数個ずつつき、萼は淡黄色で3〜4裂する。雄しべは多数あり、花糸は長さ約3mm。雌花は苞のわきに1個ずつつき、萼は2〜3裂する。子房は刺状の突起があり、紅色の星状毛と白い腺点に覆われる。花柱は3〜4個で、乳頭状突起が密生する。乳頭状突起ははじめ紅色で、成熟すると黄色になる。」

ということで、以前写真に撮ったものは雄花で、この花は雌花であるらしい。

このところ家の前の池には、たまにカルガモかカイツブリが見られるだけで、サギ類は全然来なくなったが、サギ類にとっては、そこいら中に餌があるようで、田植えの終わった田んぼに集まっていた。


何を食べているのだろうか、と思ったが、田んぼをのぞくと、小さな蛙やオタマジャクシがたくさんいた。

 
 

この5日間は家の庭で、色々な虫に出会った。

ミニ蓮の茎に、まぎれもなく羽化したばかりのイトトンボとヤゴの抜け殻を発見。


しばらくしてまた見に行くと、体色がはっきりしてきて、アオモンイトトンボの雌と判明した。


庭では毎年6月20日前後に、チョウトンボを初見するが、今年も21日に現れた。

その日のチョウトンボは動きが速く、写真に撮れなかったが24日に近くの池で、動きが悪く、多分羽化したばかりの個体を見つけて写真に撮れた。


シオカラトンボが交尾していた。


ハムシ類の「アカクビナガハムシ」も交尾をしていた。

 
 

高砂百合の葉っぱに鳥の糞のようなものがくっついていたが、よく見ると、脚のある幼虫であった。

図鑑でハムシ類のところを見ていたら、糞のようなものを背負った「キベリクビボソハムシ」の幼虫の写真があって、これは、 ハムシの類の幼虫であるようだ。

 
 

ハラビロヘリカメムシと思われるカメムシも交尾をしている。


こちらは、「ホソヘリカメムシ」か?


妙な虫がいると思ったら、「カメムシ」の幼虫であるらしいが、定かではない。


ハーブのヤロウの花の上のクサギカメムシとササグモ。


このところヤマトシジミチョウのようで、やけに羽が黒っぽいシジミチョウが飛び交っていて、念のため写真に撮って調べてみると別種のようで、グーグル検索によると、「Small Blue (Cupid minimus)」ということになるが、定かではない。

 

蝶々では、散歩していて浜名湖の護岸堤防で「ヒメアカタテハ」に遭遇した。



家の庭の月桂樹にカマキリの子供がたくさんいた。


こちらは二回りほど大きく育ったもの。


家の壁を覆っている蔦の葉っぱに、その蔓に擬態をしているような小さな尺取虫がいた。


図鑑で調べると、「フタナミトビヒメシャク」で、北海道から九州まで緑地で普通にみつかる、みつかる、とか。

 

今年初めて、イチジクの木に「ゴマダラカミキリ」がやってきた。

こいつは幼虫がイチジクの幹の中を食い荒らして枯らしてしまうので、見つけたら駆除するようにしている。

以前はそれを知らなかったため、今生えている前の代の木が枯れてしまい、今伸びてきた幹は二代目。

 
 

庭では蠅の「アシナガギンバエ」を見つける。


上の外壁を「チャスジハエトリ」がぴょんぴょんと跳んでいた。

これは、雌のようだ。


小梅の葉っぱには、何かの卵塊らしきものがくっついていたが、何かは不明。

 

家の庭に、まだ若いアカテガニのが出てきた。

 

25日の散歩で、水路の水門のところでまたキビレの群れに遭遇。

いつもは干潮時の水深が浅いときに遭遇していたが、今回は、満潮時の水深がある時間で、20尾以上もいる群れであった。


25日は、地元野菜のひまわりファームへ買出し。

定番の夏野菜に加えて、トウモロコシ(2本300円)、と小さな牛蒡(100円)も購入。


トウモロコシは、まずは1本で私の定番の「トウモロコシご飯」にした。

炊くときは、テレビの情報で、良く味のでるトウモロコシの芯の部分も入れることにしている。

牛蒡は、この時一緒に購入したサヤインゲンとともに天ぷらで、先日の残りのローズマリー入りの鶏のの唐揚げも二度揚げして、白ワインで美味しくいただいた。

白ワインは、日本で一番売れているという、500円のチリの「アルパカ」が現在のお気に入り。

冷やして飲めば、充分美味しい。