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清明 初候 玄鳥至る (つばめきたる)
清明とは、すべてのものが清らかで生き生きとする頃のこと。

若葉が萌え、花が咲き、生命が輝く季節の到来。

沖縄では、中国由来の先祖供養の「清明祭」が行われる。

親戚が集まり、門中墓にお参りし、重箱料理や酒、花を供えて、お下がりをいただいて、泡盛を飲み、三弦を鳴らして歌い踊って楽しむ行事。


清明の初候「玄鳥至る」は、燕が海の向こうから渡ってくる頃。

新暦では、およそ4月4~8日頃。



2013年4月7日 記(名古屋市西区の実家にて)

ツバメの姿は、すでに3月24日、清洲城へ自転車で行ったとき、五条川の川面を横切るのを見た。

中国は、4月4~6日は、清明で3連休。
中国スタッフの羊君は、実家へ帰って墓参り。

私は4月6・7日は、三重県員弁郡東員町にある猪名部神社の「上げ馬神事」を見に行こうと思っていたが、天気予報では、春の嵐がやってきて外出を控えたほうが良い、というので行くのをやめた。

6日は、名古屋も午後から雨が降り始め風も強かったが、今日7日朝は晴れているので、近場の「犬山祭り」を見に行くことにした。

犬山祭りは、毎年4月の第一土・日曜日に行われる。

名鉄で栄生から30分、9時ごろ犬山に着いて、古い町並みを歩いて、「針綱神社」へ向かう。

通りには、神社へ向かう山車が行く。


神社近くまで行くと、散り始めた桜と犬山城に山車が映える。


30分ほどすると雨が降り始めて山車にビニールシートが被せられ、来年かいつになるかわからないが、天気のいい年にまた来ようと、神社に参拝して、帰ることにした。


2021年4月9日

今年の清明の初候は、4月4~8日。旧暦の2月23~27日。

燕には、3月30日の散歩ですでに出会った。

4日は曇りのち雨で結構まとまった雨が降り、5日は晴れたが強い北西風が吹き寒くて散歩はやめた。

このところ、鳥やら、虫やら、野草やら、図鑑を見る機会が多くなり、こうした図鑑類は学生時代から買い集めたもので、最近では一昨年、小学館の図鑑「イモムシとケムシ」というのを購入した。

で、もう20年以上前に購入した、北隆館の「Field Selection 山菜」というのを見つけて、ペラペラページをめくっていると、家の周りにはびこる雑草も「山菜」として載っているので、早速6日に散歩に出て、いくつかを摘んできた。

まずは、「カラスノエンドウ」。
これは家の周りにいくらでも生えている。


図鑑によると、

「この花を摘んでそのまま食べると、ほのかな甘さがあり、サラダの飾りつけにするときれいだ。春、小さなつぼみをつけ始めた頃の若い芽をつぼみとともに枝先10cmほどを摘み取る。
マメ科独特のごま油のような、風味を楽しむ。摘んできたら、さっとかために茹でて、おひたしや、和え物につる。生のまま天ぷらや油炒めでもうまい。」」


次は、「シロツメクサ」。
これは散歩コースの道端に生えている。


これも図鑑によると、

「春の若い葉や、つぼみ、花を採取する。葉と蕾は茹でて、おひたしにする。花は天ぷらにしてもいい。」

とりあえず、山菜は天ぷらだな、ということで、あとは、先日買ってきた茹でておいた「タケノコ」と家の庭で採れる「タラの芽」、「芹」、「雪ノ下」で、天ぷらにした。

 

味では筍に勝るものはなかったが、カラスノエンドウは、柔らかく、確かにごま油の味がして、シロツメクサは花の部分だけを天ぷらにしたが、こちらもほんのり甘くて、芹は独特の味を楽しめる。

タラの芽と雪の下は、味は薄いが、悪くないし、白ワインでおいしく春の味を楽しんだ。


6日から8日まで晴れてはいるが、冷たい北西風や北東風が吹いて肌寒く、虫たちも姿を現さない。

ただ、7日、家の庭のビワの葉の上で1cmほどの「ハエトリグモ」の一種が、ユスリカを捕食しているのを見つけた。
この蜘蛛は、ネット検索すると、「ネコハエトリ」といらしい。

8日朝、スマホアプリの「ラジオクラウド」で、私が楽しみにしている「たまむすび」火曜日の「町山智浩のアメリカ流れ者」を聞こうと思ってクリックしたら、「PictureThis」というアプリの広告が表示された。

このアプリは、写真を撮るだけで、植物名を検索表示してくれるもので、早速ダウンロードして、散歩に出て、このところ気にはなっていたが、検索するのは面倒だな、と思っていた野草や樹木の名前を確認することができた。

数秒で名前などが表示されるので、素晴らしい。年間2900円課金されるそうだが、自然観察好きにはありがたいアプリだ。

8日、名前の分かったのは、検索順に、

ナワシログミ、コマツヨイグサ、ジシバリ、ハルジオン、マツバウンラン、ウサギアオイ、コセンダングサ、ヨシタケ、コメツブツメクサ、スカシタゴボウ、チガヤ、ケキツネノボタン、イヌムギ、ギョウギシバ、アメリカフウロ、ハマヒサカキ、ツルウメモドキ、ノイバラ、アメリカエノキ、


この中でいちばんきになっていたのは、「マツバウンラン」。


3月下旬から道端に群生している薄紫の可憐な花を付ける雑草で、アプリによれば、

「アメリカ原産の帰化植物で、道端や公園などでみられます。葉っぱが松葉のように細長く花形がウンランに似ていることからこの名前がつけられました。」


植物検索には大きな力を得て、散歩も益々楽しくなる。


2024年04月11日 記

今年の清明の初候は、4月4~8日。

晴れと雨が交互にきて暖かくなってきた。

6日に、ウッドデッキを補修して、ゆり椅子でのんびりしていて、今年初めて燕が飛び交う姿を見た。

正に「玄鳥至る」。

今年はソメイヨシノの開花が遅かったが、ここ浜名湖のほとりは桜が満開で木々の芽も吹きだし気持ちがいい。

正に「清明」。


4日、またひまわりファームと舞阪の魚屋へ買い出しに行く。

そろそろ筍のでるころかとひまわりファームへ行ったが、期待通りたくさんの筍が並んでいた。

この日は、蕨もあったので、初めて購入。


筍は、あまり大きいと茹でるのに鍋に入らないので、小さめのものを購入。

圧力鍋で米ぬかを入れて30分ほど茹でる。

茹でたあとの中身で328g、400円。


茹でたあと、皮の元の部分も柔らかく食べれそうなので切り取り、油揚げと一緒に煮物にして美味しい。


身の上のほうの柔らかいところは、鮎子と一緒に天ぷらで、下のほうの固い部分は定番の筍ご飯にする。


蕨は、一束200円。

蕨を自分で処理するのは初めてで、重曹を溶かしたぬるま湯に漬けてあく抜きをする。

あく抜きは8時間以上ということだが、朝漬けて、夕方取り出そうと思っていたのを忘れてしまい、24時間漬けてしまったので味が薄くなったような気がする。

とりあえず、白だし醤油で食し、まずまず。


舞阪の魚屋では、「鮎子があるよ」ということで、浜名湖の春を代表する味覚なので購入。

今年は4月1日が浜名湖の角立漁(定置網)の解禁で、最初に獲れてくるのが鮎子で毎年春の楽しみの一つ。

大・中・小とあったが中を選択する。

1パック200g、1100円。


1尾の大きさ、全長9cm、体重5g。


鮎子の定番はから揚げ。

ひと噛みすると、骨を全く感じないで口の中で溶けて、超美味。


この日は、筍と庭から摘んできたタラの芽も一緒に「春尽くし」。


から揚げにした鮎子の残りは味醂と醤油で甘辛く佃煮風にして、これまた旨い。


この日は、真鯛も光輝いていたので購入。

1尾、全長31cm、450g。640円。


桜も盛りのこの時期、正に「桜鯛」。

何時もの様に、片身は刺身で。

キタキラと脂と旨味がのって美味。


頭と三枚におろしたアラは塩煮にして旨い。


塩煮の頭をほじくっていて、「鯛の鯛」がでてくると嬉しくなる。

 
 

そして、塩煮でとっただし汁ともう片身で、これも定番の「鯛めし」。

いい出汁が効いて、これまた旨い。