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56 肇興 除夕
2014年は、1月31日が春節で、1月30日が除夕(除夜)。

この日も、肇興の村の中をブラブラする。

午前中から、あちらこちらで豚や犬、ウサギなどを〆てご馳走の準備をしていて毛を焼く匂いがただよっている。

新年を迎える時の門口に貼る対聯は、ほとんど家では市販の印刷されたものが貼られているが、女の子が一人、自分で書いていた。

 

お昼は、旅館のおば様が家族と一緒に食べようと誘ってくれて、ご馳走で一杯やる。

まずは、火鉢の炭火でお餅を焼いてくれた。

丸餅はお月様のようで、「月亮耙耙(米偏に巴:ゆえりゃんばぁばぁ)」と呼ぶ。


ご馳走は、侗族の名物料理の牛瘪(にゅうびえ)」と「腌鱼(あぁゆい)」、蒸し鶏、そして牛瘪は鍋なのでたっぷりの白菜をいれて食べる。

もちろん米酒(米焼酎)もしっかりいただいて、午後は一眠り。

夜になって外へ出ると、「ウェイ、ウェイ、ウェイ」と男たちの集団が練り歩いているのに出会った。

泊まっていた旅館のおば様が、「夜は唱歌(ちゃんか)がやって来る」といっていたので、合唱隊が家々を周るのかと思っていたら、この集団のいわゆる「角付け」を「順利唱歌」といっていたのだとわかった。

この角付けは、肇興の五つの鼓楼で分かれた「仁」「義」「礼」「智」「信」の各団のグループで、それぞれが食堂や旅館、商店など商売をしている所を日暮れから深夜の年明け近くまで角付けをして周っている。



あちこちのグループについて周っていて、礼団鼓楼で女たちが集まって合唱しているところに行き当たった。

なんやかや雑談をしていて、誰かが歌い始めると合唱が始まる。


女たちの合唱は続いていたが、私はまた順利唱歌の一団について周って、もうすぐ年が明けるなあ、とメインストリートを歩いていた。


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