表紙 / 弥生の原郷を訪ねて / 侗族を中心にした春節時期の祭り / 16 中朝寨

16 中朝寨
八斗から三江へ帰ろうと街道で面包車が通るのを待っていると、八江の市場で買い物をして帰ってくるおじいさんが、何をしに来たのか、と聞くので、鼓楼を見に来た、というと、この先の私の村にも大きな鼓楼があるよ、というので、時間もあることだし、見に行くことにした。

しばらく舗装された街道を歩いたが、遠くに小さな風雨橋が見えるので、おじいさんと別れて旧道を行くことにした。


この風雨橋まで八斗から歩いて15分ほど。

橋の両入り口と中央に神棚はあったが、神像や神名を書いたものもなく、どんな神様が祀られているのかはわからない。


舗装道路の村の入り口に、新しい寨門があった。


屋根のシンボルは、鶏。


てっぺんの梁には棟上の飾りがあり、箸も付けられている。

黒い横長六角形に竹の箸、「祭りの原理」の吉野裕子氏流の解釈で考えると、横長六角形の女の象徴と竹の箸の男の象徴で性交の擬きで、子孫繁栄を祈願しているのかもしれないと思い当たった。

 
 

村へ入っていくと、向こうから、葬列がやってきた。

 

葬列は、村の西の山に上っていった。


村の小高いところに鼓楼が建つ。
葬式はここであったようで、鼓楼前広場の中央に線香が置いてあった。


てっぺんの屋根に寺社建築にみられる「懸魚」のような飾りがつく。


葬式があったためか、鼓楼前の広場には子供たちがむれていた。


村の中を歩く。

 

ここにも土の塗り壁の家があった。


道端に小さな祠があるが、中に神像も神名の書かれたものもなかったが、多分土地神が祀られているのだろう。


八江への街道へ戻ろうと歩いていると、中朝寨から三江へ行く面包車がやってきたので、それに乗って三江まで帰った(15RMB)。


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