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遠山の霜月祭り 八重河内
遠山の霜月祭りは、「上町系」「下栗系」「木沢系」「和田系」の4系統があるそうで、前回8日は、「木沢系」の木沢正八幡社で見物したが、2018年年12月115日、飯田市南信濃野島にある八重河内(やえごうち)の八幡社で「和田系」の霜月祭りを見物した。

「和田系」は、お囃子は太鼓のみで前回の「木沢系」のように笛がないので、より素朴で勇壮な感じがする。

9時ごろ神社前に到着して、駐車できる場所を聞くと、近くの「B&G海洋センターの駐車場」を教えてくれた。
神社からは歩いて5分ほどのところ。

本祭りは13時からなので、とりあえず、車の中で一仕事。

11時半ごろ神社へ行き、とりあえず参拝。

 
 
 

近くの売店で、パン、お酒などを買って、一旦車に戻り、昼食とする。

本祭りが13時から、ということで、12時半ごろ神社に戻る。

舞殿の中央に四角い炉が設けられ、鉄の五徳に湯釜1口が据えられている。

「湯の上飾り」

舞殿の向かって右手に、「太鼓の座」がある。

太鼓の楽譜も貼ってあった。

そして、13時ごろ、本祭りが始まる。

まずは、四角に切った炉の4つの角で呪文を唱える「湯の式」が始まる。

次に、祭場を踏み固める「踏みならしの舞」

そして、14時半ごろから、「湯開き」「一の湯」と続く。

このあと、二の湯などがあるが、また同じ所作の繰り返しであろうから、車に戻って一休みすることにした。

この日は外は冷え込んでいて、水路の流れには「ツララ」が伸びていた。

また、神社のすぐ近くの遠山川に流れ込む支流の河原に、湯釜に入れる水を汲んだと思われる注連縄を二か所見つけた。
 

17時半ごろ、神社に戻ると、子供たちが大勢いて、入れ替わり立ち代わり何組も舞が続く。
多分これが「願ばたき」だと思う。

20時過ぎて、また大人の舞が始まり、これは「祝儀の舞」であろう。

20時40分ごろ、「鎮めの湯」。

そして、21時半ごろから、神々の面をつけて、「面(おもて)」が始まる。

最初は、「水の王」が湯を切る。

そして、「火の王」から神社の祭神面を先頭に、遠山氏の御霊や村内に祀られる神々が登場。

3周するが、かつては「61歩踏んで帰れ」といわれ、「61」とは還暦、すなわち「よみがえり」を意味するのだそうだ。

22時過ぎ、烏天狗の面の「秋葉神社」が登場して、木沢の「四面」のように、「ぎょうてい、ぎょうてい」と大暴れするが、これは近年になって始められたそうだ。

烏天狗がひと暴れしてから、「秋葉神社」から狐面の「稲荷」までの神々が登場。

22時40分ごろ、「ばあさ」が登場、これは、「ションベンバアサ」や「天鈿女命」ともよばれ、手にした笹を束ねた湯タブサで村人を祓って歩く。

そのあと「神太夫」とも呼ばれる「じいさ」が登場。

「ばあさ」が湯をかけて回るのに気をとられて、「じいさ」は影が薄かった。

そしてまた神々の登場。

そして23時ごろ、面の最後の「猿」が登場。

猿は、湯釜ののまわりを5周半する。
1周目は、各隅で7回ずつ3回、2周目は、5回ずつ3回、3周目は、3回ずつ3回飛び上がる。
これは、七五三に舞うのだそうだ。

「七五三縄」と書いて「しめなわ」と読むそうで、「面」最後の締めくくりを意味する。

また、猿が舞うことで災厄が「去る」ことを祈っている。

「面」が終了して、23時すぎに「神送り」があり、まだ祭場に残る神々や精霊を追い払うために、最後に「かす舞」
「ひいな降ろし」「金剣(かなつるぎ)の舞」が最後に舞われて、祭りは0時過ぎに終了した。
 
 

この日も、車で一眠りしてから、帰宅の途に就いた。