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豫園界隈
2004年は、1月22日が春節で、23日に海南島の三亜から上海に戻った。

当時は上海の浦東地区の川沙というところに、日本人の大家からアパートの一室を借りていて、27日に名古屋へ一時帰国するため、上海で4泊して、ぶらぶら歩きをした。

23日は猛烈に寒くて、24日朝は、雪景色になっていた。


道路はうっすらと雪が積もりそれが凍ってガチガチ。それでも車はチェーン無しで走っているので、大丈夫か、と思ったら、やはり横転した車があった。
しかし、この1台だけで、あとは事故も無いようだった。春節の交通量の少ないときで、幸いしたようだ。


上海・名古屋往復の航空券をいつも頼んでいるC小姐から16時に受け取ることになっていたので、昼前に街へ出ることにした。

春節といえば、やはり下町が面白そうなので、上海の浅草、「豫園」界隈へ行ってみた。

川沙からバスで約1時間、6元。豫園近くの河南南路で降り、古い街並みを抜けて、豫園へ向う。

 
 

まずは商店街をぶらついたが、あまりに寒く、最初の買い物は、毛糸の手袋10元と帽子15元(この毛糸の帽子は17年経った今も使っている)。

帽子を買うときは、店の親父が15元と言ったが10というのは聞き取りにくいので、2回「エ?」と聞き返すと、すかさず「25元」と言ってきた。今度は「え~!」と言うと、そばにいた客のおばさんが「15元だよ」と言ってくれたので、15元渡してOKになった。

観光客とみるとすぐに値段が変わるんだから困ったものだ。


豫園の商店街では、この年の干支の猿がいろいろなデザインで飾られている。

 
 

商店街から1本横丁に入ると、いっきに昔ながらの街路になる。

 
 

昼飯時になり、何を食べようかと考えた末、寒いしビールは飲みたくないので、「そうだ!紹興酒にしよう!」と以前この界隈を散歩したとき見つけた酒屋へいくことにした。紹興にある紹興酒の老舗の出店らしい。

 

酒屋だから、食堂とは別に酒を売るコーナーがある。

 

店に入って、まず出てきた紹興酒は金属の容器で燗が人肌でつけてあり、まずはきてよかったと思う。茶碗も清朝時代風の絵模様で趣きがある。

 

紹興酒は、10年ものがこの店では一番高いが、一椀250ml、10元と手ごろでまずはこれを一椀分。


あとは、半甘口と甘口のが一椀3元で、半甘口を飲む。


一昨年紹興酒を飲みに本場紹興へ行ったとき知った「臭豆腐」をつまみでたのんだが、ここのはまだ若く、臭みがまったくなく、豆腐も豆腐そのものの状態で、あのチーズのような食感、味わいがなかった。いわば、普通の揚げ豆腐といった感じ。

厨房が店内にあるから、あんなところで本格的な臭豆腐を揚げたら、あのたまらん臭いが店内に充満して客がいなくなるだろうなあと思う。

豆腐だけでは腹がすくだろうと、もう一品「麦糊焼」というのを食べてみた。
ネギ焼といった感じのものでけっこういける。


店内はクラシックな作りで、客の入りも上々で満席。


紹興酒の燗つけ器。


紹興酒を堪能してから、この店のある「方浜路」を「新世界」へ向って歩いた。