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紹興市街

香港の会社との仕事の契約で8月1日(2002年)からは広州へ移ることになり、当分上海、江南地方へは来れないかもしれないので、7月10・11日に以前から行ってみたかった紹興へ1泊2日ででかけた。

上海駅の切符売り場で並んだ列が「硬座」いわゆる二等席だったのでずいぶん安く行けたが、普通快速のため、バスなら3時間ぐらいで行けるところを5時間もかかってしまった。

なぜ紹興にひかれたのか。

高校時代に授業で読んだ「阿Q正伝」の魯迅先生ゆかりの街ではあるが、それもあまり内容は覚えていないし、やはり一番の理由は紹興酒の故郷ということか。

自動車が少なく、古い町並みもそっくり保存されていて、その保存された街で人々はそのまま生活しているおちついた雰囲気の街で、すっかり気に入ってしまった。


この時は、ビデオ撮りを主にしていたので写真は少ない(8mmビデオテープで、現在は再生できなくて残念)。

魯迅ゆかりの街で私もあちこち観光したが、なにはともあれお目当ての紹興酒の店で有名な「咸享酒店」で茶碗酒2杯。


ちなみに「咸享(しぁんしぁん))」というのは「お金持ち」という意味だそうだ。

ここでのツマミは、臭豆腐が名物。

揚げているときはなんともいえないいやな臭いがまわりにたちこめ、上海やその他いろいろな地で遭遇したときは、とても食べる気は起きなかったが、今回はせっかくだからと食べてみた。

口に入れると、あの嫌な臭いはなく、周りの香ばしさと、なかみのチーズのような食感がけっこう美味い。

紹興滞在中、3回ツマミで食べた。


店の調度も質素でおちつきがあり好感がもてる。


翌日、早朝6時前から散歩にでかけた。

白い壁と黒瓦、そして石畳の細い路地。私のお気に入りの風景だ。

 

早朝からおばあさん達がのんびり寄り合い。


朝食の定番の揚げパン「油条(ようてぃあお)」。


水路では、洗濯。


周恩来氏のおじいさんの故居。かなり大きなお屋敷で、周恩来氏はかなりのお金持ちの一族なんだなあと感じる。


街の中心部の公園で健康体操をする人たち。


中心街に近いところに立つ像は、若くして処刑された革命の闘士「秋瑾(ちゅうじん)」。


この時初めて女史のことを知り、後、帰国してから、武田泰淳著「秋風秋雨人を愁殺す(秋瑾女士伝)」、山崎厚子著「秋瑾、火焔の女(ひと)」を読んだ。 


メイン道路には自動車は少なく、自転車が多いので、自転車道が広くとってある。


私の旅の定番で市場をのぞく。

臭豆腐の揚げるまえのものがあったが、そんなに臭くない。
あの臭いは揚げるときにたちのぼるんだと知る。


「金華火腿(ハム)」が無造作に転がっていた。


江南での高級魚、淡水鱸の「蕨魚」と、「南美白対蝦(バナメイエビ)」。


朝食後、三輪タクシーで魯迅故居などを観光したが、それも8mmビデオテープの中。

写真は街の周囲をめぐる運河沿いに作られた昔の街を再現した公園。


大王「禹」の墓のある山を望んだ風景。山の頂上に巨大な像がある。
田んぼの緑が美しい。


帰りのバスセンターでみつけた、「清講普通話(共通語を話しましょう)」。
禁煙はよく見るが、この標語はこの時初めて見た。