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東浦鎮 (紹興の水郷)
2007年7月27日、酒仙像を探して東浦鎮の「浦賞べん(示す扁へんに方)村」」のなかをうろうろしていると、売店に集う何人かのなかで、上半身裸のこわそうなおじさんが私のほうを、どこのよそ者だ?、といった感じでにらみつけるので、観光案内書のコピーを見せて、酒仙像を探しているんだけど知りませんか?、と怪しいものではないですよ、と印象付けた。

そこにいた人たちの結論は、コピーにある酒仙橋は、老街(らおじえ)にあるからそこへ行って聞いたほうがよい、ということで、このおじさんがクルマで送ってくれることになった。

田舎の人は親切だなあと多多感謝であった。

ちなみにこのおじさんは、なにか工場の老板(らおぱん:社長)らしく、立派なビュイックに乗っている。

で、老街の入り口まで送ってもらい、道行く人たちに酒仙像について聞いてみたが、知る人はいなかった。

ただ水郷の古鎮は、水好きのわたしにはすばらしかった。

老街の入り口から運河のほとりに通り抜けると、タイムスリップした感じになる。


運河沿いの石畳の通路を歩く。

朝一雨あったので、石畳がしっとりと濡れて美しい。

 
 
 
 
 
 

老街に入って、左側は民居が並び、右へ行くと商店街(?)になるり、運河をはさんで、片方は古い建物が残り、もう一方は新しく建て替えられた建物が並ぶ。


お茶屋さんでは、男たちが集い、トランプをやっている。

 

靴が干してあるなあ、と振り返ると職人さんがカンフー映画でよく見る昔ながらの靴を作っていた。


鍛冶屋さんには、煙突がついた小さな炉があった。

 

こういう古鎮では理髪店は必ずあるが、ここには美容院もあった。
紹興の女性はおしゃれなのかもしれない。

 

対岸の食品・雑貨の新しいお店には、手作りのお菓子が店頭に並べてあった。


この老街は1km四方ぐらいだと感じたが、そんなところをウロウロするだけでいろいろな光景に行き当たる。

この街のおばあちゃんは、昔ながらの衣装で生活しているようで、いい雰囲気。


魚をすくう達人がいて、はじめ通りかかったときに、2匹を同時にすくったが、私が10分間ほど歩いてまたおじさんのところに戻ってくると、バケツには、すでに7匹の獲物が収まっていた。すごい。

 

私のような凡人は、網を持つと魚を掬おうと思ってしまうが、このおじさんは、魚が浮いてくると、網を水面にたたきつけて魚を脳震盪させてから掬っていた。

おじさんが考え付いたのか、伝統漁法なのか、、、、、。

子供たちは、粘土細工で遊んでいた。


門口に書かれた「福」の字の飾り文字がなかなかいい。


橋の欄干の狛犬はほとんどが壊れていたが、一つだけ完全なものをみつけた。


民家の壁に、なぜか、昆布が干してある。
塩漬けのものの塩出しをしたのかなあ????

この村にはなぜかあちらこちらで、サボテンの花に行き当たった。


この季節は、アジサイが美しい。


水郷の古鎮は、水へのかかわりが強いようで、小規模な漁業は盛んなようだ。

 
 

男が魚をとり、女が選別して市場へ売りに行く、というパターンだな。

あまった魚は、干物にするようで、昔は、干すか、塩蔵か、しか貯蔵方法はなかったんだろう。


村の水路の出口には、竹で組んだ水門があった。

稚魚で入ってきた魚を、水路にとじこめて大きくして、水路全体が養魚池になっているんだな。


ちょっと広い水路には、なにやら仕切られた区画があるので、あの中でも魚が養われているんだろうか。

紹興は、青魚(たぶん草魚だと思う)の大きな干物が名物になっているから、それが養殖されているのかもしれない。