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10 黄龍渓古鎮
成都での5日目は、成都から南西へ約40kmに位置する「黄龍渓(ほわんろんしー)古鎮」へ行くことにした。

ホテルの近くの肥腸粉で腹ごしらえして、まずは、タクシーで「成都旅遊集散中心」へ向う(15元)。
「成都旅遊集散中心」は成都周辺の観光地へ行くバスがでている。

黄龍渓行きのバスは、8:10~16:30に20分毎に出ている(14元)。
私は始発の8:10に乗った。

約1時間で黄龍渓鎮のバスセンターに着き、歩いて10分ほどで、黄龍渓古鎮の入口につく。

 

砦のような門をくぐると古い門があった。


ここから古鎮か、とおもったが、この先、旧来の古鎮までの間に新開発の商店街が続く。


おかしいな、これは古鎮風の街並で新しい建物ばかりだなあ、、、と思いながら進んで川にかかる橋をわたると古い建物群が見えてきた。


ここから街並へ入るとまさに古鎮の趣となった。

 
 
 
 
 

この村は、「府河」という川に面して、216年に開かれたのだそうだ。


鎮内には、「潮音寺」、「鎮江寺」、「古龍寺」などお寺が多い。

「潮音寺」、「鎮江寺」は写真撮影禁止であったが、一番大きな「古龍寺」は、拝観料1元で写真撮影は自由であったのはうれしかった。

 

境内のガジュマルの古木の根本には、土地神様が祀られている。

 

「三県衛門」という門があり、その中に「狗頭鍘」と書かれた斬頭台があった。


カンカンカンと、なんと言うのだろうか、大きな禅寺へいくとどこにも吊り下げられている金属製の板の鳴る音が聞こえてきた。

 

ちょうど昼飯時で、この音を合図にお坊様たちがこの建物に集まってきて読経のなか、昼食を受け取っていた。


私も昼食にしようと、食堂街のほうへ行くことにした。

黄龍渓古鎮の名物は「豆花(とうほわ)」、沖縄でいうところの「ゆしとうふ」。

古鎮内の食堂の前にはどこも石臼を置いていて、大豆を石臼で挽く光景をあちこちで見ることができる。


私は、川沿いの店で昼食にした。

「豆花」は、小椀3元。 ほんのり大豆の味がする。


店の前に土地の魚も活けてあって、鯰の類の「岩江魚」を食べることにする。


3匹食べようと思ったが、おかみさんが3匹では少ない、5匹でちょうど1斤(500g)80元ということで、5匹を青菜の漬物の「酸菜」といっしょにスープになってでてきた。


ビール1本と、蟻を白酒に漬けた「蚂蚁(まぁいぃ)酒」と「梅酒」も1両(50cc)ずつ飲んで、〆て104元。
魚を食べるとぐっと高くなる。


食後また古鎮のなかをぶらぶらする。

新開発された区域には、名物「一根面」の店もあった。

片隅の大皿にとぐろを巻いた面が置いてあって、紐状の面をひゅっひゅっと茹鍋の中へ投げ入れていく。
さすがに腹いっぱいだったのでこれを食べることはできなかった。

 

から揚げにした小エビや小魚も名物だが、サソリやいろいろな昆虫も串刺しにして売っていた。
さすがにこれも試食はやめておいた。


成都では「張飛牛肉」のほかには意外と三国志関連の名物は見なかったが、ここには「諸葛連弩」という射的があった。

 

独特の長キセルのおじさんと行き会った。


短いキセルをくわえて鳥かごをなおしているおじさんもいる。


これで帰ってしまうのももったいないので、お茶請けに生姜飴を買って、午前中も一休みした茶館へいって、昼寝をしたり、耳掃除のおばさんに耳掃除と頭部按摩をしてもらったり(20元)、のんびり2時間ばかりすごした。


ジャスミン茶の「花毛峰(10元)」とポットのお湯で何度も何度も湯を足して、いい時間を過ごせた。


竹の椅子の背もたれの傾きが絶妙で、リラックスできる。


この茶館はいい雰囲気で、何度か映画のロケも行われているそうだ。

茶館の窓から、村の上流にかかるコンクリート製の立派な「廊橋」が見える。


茶館を出て、最後にこの廊橋まで歩いた。

 

橋から古鎮を望む。

右ての蝦茶色のたてものが、茶館。


17時前、バスセンターへ戻り、成都へ戻った。

タクシーはまったく拾えなくて、バスもどれに乗っていいかわからないので、茶館があるという「人民公園」まで歩くことにした。

公園の近くの食堂で、また「夫妻肺片」と、「海鮮香豆腐」でビールを飲んで一休みした(43元)。

 

人民公園の茶館は日中の営業で、すでに20時をすぎて残念ながら閉店になっていた。

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