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津島神社 天王祭 朝祭

宵祭から明けて2011年7月24日、朝祭があるということで、7時ごろ家を出て、津島へ向かった。

 

朝祭は、パンフレットによると、

「明けて次の朝は、がらりと飾付けも一変した津島5艘の祭船に旧市江村の市江車を先頭に6艘の車楽船(だんじりぶね)が出ます。車楽船は屋台の上に能の番組などを形どった人形を飾り、古楽を奏でながら、ゆうゆうと漕ぎ進むありさまは、王朝絵巻を見るような豪華さです。先頭の市江車から10人の鉾持が布鉾を持って水中に飛び込み、御旅所へ泳ぎ着き御輿に拝礼し、神社まで走り拝殿前に布鉾を奉納します。」

 

7時半すぎに津島に着き、会場のほうへ歩いていき、旧街道の道に入ると、祭の衆がいるので、何かあるのか、と聞くと、8時ごろに稚児行列が出発するということで、私もそこで出発を待つことにした。
 

8時すぎに行列が出発して、わたしもいっしょに車楽船が泊まる「車河戸」へ向かう。

 

稚児は地面に足をつけてはいけないそうで、祭りの最中、稚児は肩車されて移動する。

車楽船が出発して、先頭の「市江車」から鉾を持った若者が池に飛び込んでお旅所まで泳ぐ、という行事が呼び物の一つ。

 

谷川健一編「日本の神々10 東海」によると、

「神社の船(赤船)が迎えにやってくると、市江車を先頭に津島車五艘がつづいて御旅所めざして上ってくる。市江車が中の島近くにくると、鉾持ちの青年がつぎつぎに川へ飛び込んで御旅所前に上陸し、そのまま鉾を持って約300m離れた津島神社へ駈け込み、一番.二番は社務所へ入り、三番は楼門前の石橋に張られた注連縄を右手で切って拝殿前へ参入して鉾を立てる。この注連縄を切ることによってはじめて神輿の還御ができることになる。」

6艘の車楽船がすべて御旅所に到着して稚児が上陸すると、御輿の還御になる。

先頭のほうに天狗が一人、この天狗さんの持つ榊で無病息災お祓いを受けようと子供を連れた人たちが駆け寄るが、天狗さんの顔をみて泣き出す子供もいた。

行列は雅楽を奏でていくが、その曲は「抜頭」であるらしい。

由緒ありげな「獅子頭」が印象的だった。

御輿が神社に到着して、神様が本殿にお帰りになると、市江稚児の一行による笛と太鼓の「神前奏楽」そして「盃ごと」が行われる。

市江稚児が帰ったあと、5人の津島稚児が拝殿に入り、また、「神前奏楽」そして「盃ごと」が行われて朝祭は終わる。

拝殿に「布鉾」が立てかけられていて、この布の雫を患部につけると病気やケガが治るそうで、私もいろいろ頭が痛いので、頭に雫をつけてきた。

拝殿前には、「茅の輪」がしつらえてあり、もちろん私も作法に従ってくぐってきた。