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 滝沢の大念仏と放歌踊り
 
 お盆の時期は、そこらじゅうで色々な行事が行われるので、13・14・15日とあちこち見て回る予定だったが、台風10号の影響で、14・15日は風雨が強まりそうなので、13日に比較的近くの浜松市北区滝沢町林慶寺で行われる「大念仏と放歌踊り」を見に行くことにした。
 
 ここ滝沢には、今年の正月元旦に「シートー祭りとシカウチ神事」を見に来て、家から1時間ほどでいけるのはわかっていたので、15時ごろ車で家を出て、16時前に、大念仏が行われる「林慶寺」に到着。
 
 寺の入り口に、「18時大念仏、放歌踊り、19時より新盆四軒」の掲示があった。
 
 まずは参拝。
 
 
 
 
 
 
 
 滝沢町在住の栗原幸彦画伯による美しい天井画が48枚。
 
 
 
 
 
 山門の両側に、仁王像はないが、石仏が二体置かれている。
 
 
 
 本堂横に石仏が並ぶ。
 
 
 
 六地蔵尊の並ぶ堂があり、その軒にいわゆる「絵馬」が貼られていた。
 
 
 
 
 
 まだ時間があったので、ここの山の頂上近くに展望台があるとのことで行ってみた。
 
 
 
 林慶寺から車で10分程山道を上る。誰もいないだろうと思っていたが、私以外にも2組が来ていたので意外であった。
浜松を見下ろす風景は美しい。
 
 で、「大念仏と放歌踊り」は、静岡県民俗学会編「静岡県の祭ごよみ」によると、
 
 「この集落で放歌踊りを伝承している。ここのは大念仏と一対になっており、大念仏を踊った後、放歌踊りに切り替える。遠州平野や磐田原台地を中心に大念仏は数多く伝承されているが、放歌踊りはきわめて少ない。『放歌踊り』の伝承の中心地は三河鳳来町で、そこから伝播したものという。
初日(8月13日)は自分の集落を回り、あとは近隣にでかける。一行は盆の三日間にわたり毎夜踊る。組の編成は、頭(かしら)二人・幟(のぼり)一人・笛若干・切太鼓数名・双盤鉦数名・供回り二十数人の総勢四十余人からなる。回向(えこう)を依頼された新盆などの家々を訪れ、大念仏を踊ってから装束を改め、放歌踊りにかかる。
揃いの浴衣掛けで半ズボンをはき、手甲・脚絆をつけ、鳥追い笠を被る。二人一組になって向かい合い、笛の音につれて左右に踏み出しては、ネリ棒を振り下ろして切太鼓にあてる。ブッキリという打ち方である。藤代踊りやお鷹の踊りといった踊りがある。
次第に動きが激しくなり、盛り上がってきたところでヒョットコとオカメが登場し、最高潮を迎える。ヒョットコは片面ずつ『神』『佛』と書いた第団扇を振りかざして庭じゅうを飛び回り、扇子を手にしたオカメともどもおかしく振るまう。群衆哄笑ののうちに幕切れとなる。」
 
 18時に隣の公民館から念仏踊りの一行がやってきて、念仏踊りが始まる。
 
 まずは、一つ目の大念仏は、18時20分ごろから20分余りある。
 
 
 
 少し休憩してから、二つ目の大念仏の演目と放歌踊りは18時40分ごろから15分程。
 
 
 
 放歌踊りのヒョットコとオカメは女の子が演じているようで意外であった。
 
 この後、新盆の家を4軒回るのだが、徒歩ではなく車での移動ということで、車でぞろぞろというのもおっくうで、これにて帰ることにした。