祭り見物 / 静岡県 / 関方の山の神祭り

 

「静岡県の祭ごよみ」によると、毎年2月8日に焼津市の関方(せきがた)で「山の神祭り」が行われるということで、見に行くことにした。

 

祭りは、10時ごろから始まるということで、国道1号を走るので、渋滞する前にと、5時半ごろ家を出発、7時ごろ関方に到着。

 

道路脇に山の神祭りの掲示板を見つけたので車を留め、写真を撮っていると、近くの家からおばさまが出てきたので、祭りがあることを確認して、駐車できる場所を教えてもらった。

 

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おばさまによると、準備をする「宿」には早い人は8時くらいからやってきて、9時ごろから本格的に藁をなって「竜神様」を作り始めとのこと。

 

2月8日は例年好天に恵まれ温かな日和に恵まれるそうだが、この日も風もなくいい日和であった。

 

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駐車したあたりは梅や蠟梅が咲いている。

 

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私は、車の中でインターネットの仕事をして、9時前に準備している「宿」へ行く。

 

祭りの次第の張り紙が貼られ、「永田壽」さんが記した祭りについてまとめたパンフレットも配られたので、詳細がわかる。

 

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その「永田壽」さんのパンフレットによると、

 

「祭りの中心となるのは竜神様「蛇体」作りが全員により先ず御神酒を頂き乾杯をして始める。若い衆が中心になり中老の指示指導の下に作られる頭部は直径三十糎位眼玉は『ダイダイ』みかん、舌は葉蘭、ヒゲは縄に針金を巻きピンと立てる。背中に鱗が立つ様にし左縄に撚って八米~十米位に仕上げる、30分程で出来上がると此の竜を太い青竹を十字に組んだ輿の上に「トグロ」を巻いて乗せる、中々見事の蛇体竜神さんの誕生だ、此れに小さな幟を立て完成する。」

 

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「三番鉦(二番鉦?)により十時半頃に行列を作って宿の家より大幟を先頭に竜神を中心に御供物、御幣、弓矢と隊伍を整えて出掛ける。」

 

「行列が宿を出発すると大きな声で『オンベイマイローマイロー山の神の勧進何でも壱升十六文』と掛け声勇ましく繰り返し繰り返し唱え奥の院に向かって登って行く。」

 

数十人の小学校3年生の一団も加わり、掛け声は、彼らが担当。

 

「奥の院山の神の鎮座する処は高草山中腹標高二百米位の『金ケ久保(カナケクボ)』の急傾斜の岩場のガレ場で神聖な処とし『普段は誰も立ち入らぬ処で祭り以外は誰一人立ち入る事はない処』行列は三十分程(この日は休憩もいれて1時間程)で到着、注連縄が張られ竜神さんは輿から降ろされ巨岩の岩場に頭を谷下の拝所に向かい這わせて安置祭られる。」

 

舗装道路を登って行くと、焼津の市街が一望できる。

 

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舗装道路を30分程登り、しばらく休憩してから脇道のかなり険しい山道を登って、竜神様を祭る磐座に到着。

 

注連縄が張られ、竜神様が磐座に安置される。

 

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「御酒、御供物をお供えして全員で参拝してから矢を射る準備に掛かる、先ず大弓が狭い祭場前に立てられるとその前に御幣を二本交差して立てる、その上に矢を乗せると弦を引きしぼる射手と参加者全員で『ヨイショ』の大きな掛け声とともに矢を拝所めがけて谷下に向かって放たれる(実際は投げる)」

 

https://youtu.be/SD3i8QmU4zk

 

「大弓小弓で三回づつ繰り返し矢が射られる(投げられる)、この所作が祭りの大事な意味を持っている様だ!此の矢に乗って山の神が田に降りて来ると云われて居るが此の地区関方に云い伝えはない、奥の院での行事が終わり下の拝所に向かって下山する」

 

拝所前では、「直会」があり、竹筒の燗酒や料理がふるまわれるのだが、車の運転があるので我慢して下山、焼津といえば「お魚センター」、ちょうど昼時で、すぐ近くなので昼飯はお魚センターで「マグロ三色丼(ビンチョウマグロのトロ、赤身、ネギトロの三色1250円)」にした。カニのみそ汁はおかわり放題で、私は2杯。

 

ついでに「金目鯛の干物(半身3切れ1000円)」と「マグロのカマ(大きなカマが4個入りで500円)」を購入。

 

金目の干物は、たまたま、旨そうなので購入したが、袋の中にチラシが入っていて、その店は「名代手造りひもの専門店」で、その日開いた、ケミカル添加物は使用していない完全オーガニックであり、独自の方法で塩糀・醤油糀につけて干している、ということで、焼いて食べたが、なかなか旨い。

 

カマは塩焼きと煮つけでまずまず。

 

帰りは道を変えて、国道150号を走り、御前崎の道の駅で野菜をいろいろ仕入れて、16時ごろ帰着。

 

関方の山の神祭り