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 波切の大念仏
 
 2013年8月14日は、大王崎の波切漁港で行われる盆行事の「大念仏」を見物した。

日帰り温泉でのんびりしてから15時ごろ漁港へ行き、会場をぶらぶらして、16時ごろから町の人びとが集まり始め、16時半ごろ行事は始まった。

行事については、「伊勢志摩きらり千選」が詳しいが、新盆を迎える家族が故人が愛用した扇子、財布、数珠、箸、小袋などをぶら下げた「傘ぶく」と呼ばれる傘を持って、太鼓と鉦に合わせて左回りにぐるぐる回るのが特色。

 

 
 

会場は、漁港のコンクリートの広場だが、ご先祖さまを祀る祭壇は、ここも西北西向きで、東南東の海を背にする。

 
 
 
 

この日は、65人が新盆を迎えたが、傘ぶくは27軒が出している。

誰々のために、といって太鼓が打たれ、参加者はぐるぐる回る。

5人目の供養がすんだところで、「がちゃがちゃ」といって、戒名を記した紙の幟を竿竹に付け、男性が一本ずつ手にして広場に集まり、互いに竿ををぶつけ合う。

竿をがちゃがちゃ打ち鳴らすのは、「上郷警固祭り」でも見た。

祭壇前では、ここでもおばさま方の御詠歌が詠われるが、お坊様の読経もある。

 
 

行事は、19時ごろまで続いた。

薄暗くなってくると、傘に吊るされた提灯の灯りが青白く、くるくるまわり、ご先祖様の御魂のようであった。

 

朝、村を歩いていて、民家の門先に新盆飾りをみつけた。