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川合の花の舞

「川合の花の舞」は毎年10月最終土曜日に浜松市天竜区佐久間町川合の八坂神社で行われる湯立神楽で、今年2019年は、10月26日に行われたので見に行った。

「静岡県の祭ごよみ」によると、

花祭りは奥三河に多く分布する修験芸能であるが、静岡県内でも佐久間町の三地区に伝承されていて、川合はその一つである。

奥三河の「花祭り」と同系統のもので、演目もほぼ同じだが、それぞれの地区で若干異なる。

15時から始まるとのことで、13時前には車で家を出たが、途中グーグルマップのおかしな指示で、近道かと思い高速道路を途中でおりて進むと山道に入っていくので、どうもおかしいと、もう一度高速道路に戻って、とりあえず東栄町に向かい、もう一度グーグルマップをセットしなおすと、川合まで新しくできた高速道路で長いトンネルを2つ抜けると川合であった。

八坂神社は高速出口のすぐ近くの山を少し上ったところにあり、14時50分ごろ到着して、祭りの始まりには間に合った。

地元の人に駐車できるところを聞くと、その辺の空き地に適当に留めるといいよ、とのことで神社から少し下った空き地に留めた。

まずは参拝。
 
 
 

拝殿前の広場に、注連縄を張り、数種類のキリコ(切り紙)をさげて舞処(まいど)が設定され、その中央に湯釜が据えられている。

ここのキリコは、カラフルだ。
 
 

そして15時、禰宜様の湯開きの儀式で祭りは始まった。
 
 

三宝に盛られた塩で、火が浄められる。

演目は、15時20分ごろから、「地固め」から始まった。

「地固め」は、東栄町の花祭りでの「ばちの舞」のように太鼓の撥をもって一人で舞う。

疲れのためか、薪の煙のためか、舞の最後のほうになると、苦しそうな表情だ。

次に、刀を持って二人で舞う「金山の二つ」

16時40分ごろ、この舞が終了して、17時まで休憩になり、境内の出店で、五平餅と缶ビールで腹ごしらえ。

17時から「三つ舞」が始まる。

三人で舞い、舞はみな同じで、手に持つもので、それぞれ「扇」「榊」「八千代」の三つ舞と呼ばれる。

「八千代」は剣をかたどったもの。

「花の三つ」では可愛い女の子が三人で舞う。

 

20時ごろ、「山見鬼」が始まる。

まずは、御供の天狗が登場、次に陪鬼が登場して、最後に山見鬼が登場。

山見鬼は大地を踏みしめる反閇(へんぱい)という所作で舞処を鎮め歩き、最後に舞処に吊り下げられた「蜂の巣」を鉞でたたき落として退場する。
 

次は「四つ舞」になるが、人数が4人になるほかは三つ舞と同じであろうと、車にもどって休憩。
お腹もすいたので持参したカップ麺とコーヒーで腹ごしらえ。

22時半ごろ舞処に戻ると、「ボーヅカの四つ」と「八千代の四つ」はすでに終わっていて、「花の四つ」が始まった。

「ボーヅカ」というのは、太刀の模型であるそうだ。

0時すぎ、ここでも先に天狗と陪鬼が登場して舞ったあと、大きな榊をもって「榊鬼」が登場。

最後のほうで、榊鬼は禰宜様と問答をして、足で榊を舞うようにして踏む。

そして釜の下の火を鉞でかき回して退場する。


「おかめ」は、おかめ・しおふき・女郎・翁の4人が面をつけ、五平餅を手にもって舞い、五平餅の味噌だれを見物人につけてまわる。

私も両の頬っぺたにべっとりと塗られて、無病息災。

最後に面をとって素顔をみせると、3人の美女と、1人のイケメンが現れた。

「湯ばやし」は例によって見物人に湯をかけるが、その前に四方のに立てられた榊に湯をかけるのが印象的であった。

そして最後に禰宜様による「湯上げ」の儀式で午前3時ごろ祭りは終わった。

舞処が庭にあって、見物スペースが広く、ゆったりと見物できて楽しかった。


車で一眠りしてから帰ろうと思ったが、寝袋忘れてきて、結構寒くて眠れなかったので、4時ごろ帰ることにして、6時前、帰宅。