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浜松八幡宮の追儺式

毎年2月2日と3日に、浜松市中区八幡町の浜松八幡宮で、節分行事が行われ、2日には「追儺式」、3日には「節分行事」が行われる。

私は、今年2020年2月2日に「追儺式」を見に行った。

「追儺(ついな)」というのは、民俗芸能辞典によれば、

「おにやらい、なやらいともいい、邪悪な疫鬼を年越しの夜に追い払う儀式で、その起源は中国の周礼にのっとっているといわれる。わが国には、6世紀陰陽道が伝えられたと同じころに入り、当時は宮廷でさかんに行われた儀礼である。中国の周礼では「方相氏という呪師が熊の皮をかぶり、黄金の四つの目玉の面をつけ、黒衣に朱の裳を着して、戈と楯を手に多数の部下をひきいて疫鬼を追い出す作法を行った」というが、その方相氏が出る追儺は、日本では京都東山吉田神社の節分会にみることができる。」


静岡新聞のHPによれば、浜松八幡宮の追儺式は、吉田神社からこの行事を伝授されたそうで、同じ行事を見ることができる。


追儺式は、18時からということで、駐車スペースの様子は分からないし浜松駅からそんなに遠くないところでもあるので、16時前に舞阪駅まで自転車で行って、そこからJRで浜松駅に向かった。

浜松駅から八幡宮までは歩いて約20分。16時40分ごろ到着。


駐車場もあったので17時前に来れば駐車もできたようだ。

はずれくじ無しの抽選会があるそうで、沢山の人たちが並んでいた。

私は、まずは参拝。

 

拝殿前には舞台がしつらえてあり、そこに神饌が供えてあった。


拝殿屋根には、八幡神宮でよく見る「鳩の八の字」ではなく、さすが浜松、徳川様の「葵」の紋がつく。

 

本殿は、流れ造りだが、千木鰹木を備えている。

 

社殿の向かって右側に、稲荷社と東照宮が建つ。

 
 

拝殿前に、ご神木の巨大な楠が枝を拡げている。

 
 

追儺式はこの楠の周囲を回って行われ、四方で鬼を払う所作が行われる。

18時、追儺式は始まった。


鬼が追い払われると、拝殿の廊下から 「開運破魔矢」が射られ、参観者がそれを争って拾っていた。

行事は1時間ほどで終了。


私が追儺式が始まるのを待っていた時に、地元の人で神社や開運作法について詳しいおじさまがやってきて、いろいろな話を聞かせてくれたが、いっしょにその話を聞いていたおばさまは、欲しかったという「破魔矢」を拾うことができて、本当にそのおじさまは「運を引き寄せる」と感心することしきりであった。