祭り見物 / 静岡県 / 遠州大念仏


遠州大念仏

 

「浜松おまつり暦」によれば、「715日の午後6時から鹿谷町の犀ヶ崖公園では、市の無形民俗文化財に指定されている遠州大念仏が行われます。」ということで、昨年2018715日に見に行った。

 

犀ヶ崖公園には、犀ヶ崖資料館があり、その前庭で大念仏の太鼓踊りが行われる。

 

車を駐車できるかどうか、前日の14日に資料館に行き、当日は駐車場が使えなくなるということで、浜松市博物館の無料駐車場に駐車することにした。

 

14日に資料館で撮った写真が行方不明で、今回は写真は無し。

 

富山昭著「静岡県 民俗歳時記」によれば、

「遠州大念仏は集団念仏踊りで、伝説によれば、中世の三方原合戦で戦死した将兵たちの亡魂鎮送のために催した大念仏がはじまりという。その盛衰の歴史は紆余曲折を経ているが、最盛時は遠州一円に広がりを見せた大念仏で、昭和5年、各地の代表者が集まって遠州大念仏団(組)を組織した。

それぞれの組の構成は30人から40人、票列は、頭先(先導)、頭(ヒンドウロウという飾り灯篭)、幟、双盤(径50センチ程の大鉦)、笛、太鼓、提灯、供回りが順に並んで歩き、笛、太鼓の道行囃子(みちゆきはやし)を奏しながら初盆の家を訪ねて回る。そこでは作法に従い回向(念仏)、歌枕(使者に捧げる唄)などの曲目を演じ、回向中に編み笠姿の踊り手が太鼓を打ちつつ念仏踊りを踊る。

回向や踊りの合間にも打ち鳴らされる双盤の音色は格別で、それは地を這うごとく深く重く響き、時に天空の彼方へへと聞く者を誘う。同時にそれは、まるで闇夜の冥界にある亡き人々の合唱かとも思われるように長く余韻をとどめている。」

 

で、15日は夕方市立博物館の駐車場に車を留めて、そこから会場までは歩いて30分ほど。

結構な見物人で賑わっていて、大念仏は1920分ごろから始まった。

 

最初に「本沢合組」の演技が40分程あり、間に盆踊りがあって、後半は20時半ごろから「東原組」の演技も40分ほど。

 

 

 

地の底から湧いてくるような「双盤」の響きと、笛の独奏が印象的だった。