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熱田神宮摂社 南新宮社 天王祭

2011年6月5日、熱田神宮の例祭とともに、境内南よりの東側にある「素戔鳴尊を祀る摂社の南新宮社でも、15時から「天王祭」が行われた。

 

谷川健一編「日本の神々 10 東海」によれば、1010年に疫病が流行したため、疫神を祀り幡や鉾で鎮静を祈ったのが起源だそうで、文明年間(1469-87)からは、松・欅(けやき)などの角材を藁縄で組み上げる巨大な「大山」を引き回していたそうだが、明治になって電線が張られて大山の運行が不可能になって、明治30年代には山車を舟にのせ、熱田の浜での夜祭の巻藁船としたが、戦後、船を浮かべる新堀川の汚染が進み、人々の生活も変わって、今は、東門、西門、南門に360個の巻藁提灯が飾られるようになったそうだ。

 

夜点灯された巻藁提灯や本宮に、巻藁御輿が奉納されていたが、本来は、南新宮社の天王祭のものなんだな。

 

天王祭の神事は15時からということで、とりあえず昼食の後、南新宮社を見に行くと、社に葭(よし)が飾られてりる。

 

南新宮社と並んで建つ「八王子社」、左側に南を向いて建つ「曽志茂利社(そしもりしゃ)」にも葭が飾り付けられ、その脇には、葭を並べて立てた台が置かれている。

 

津島市の素戔鳴尊を祀る「津島神社」の御神体は葭だそうで、素戔鳴尊と葭の結びつきがあるようだ。

 

棒の手の演舞をみてから、14時半ごろにまた南新宮社前にもどると、神事の準備はすでになされていて、八王子社と曽志茂利社にはすで御饌はお供えなれていて、15時に3人の神職がやってきて、神事が始まった。

南新宮社に続いて、八王子社、曽志茂利社でも神事が行われた。