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南屏
2006年1月1日、黟県の中心地をはさんで宏村と屏山とは反対側に南屏と関麓があり、まずは南屏へ向かう。

街から平野部を行くと、山の麓に広がる村が見えてくる。


入村料は、チケットには30RMBと書いてあるが、27RMBにディスカウントしてくれた。
ここでも、マンツーマンでガイドさんが付く。

村へ入ってすぐにあるのが、「葉氏祠堂」。

立派な門構えで、門に描かれた門神は、広州近辺の祠堂ではよく目にしたが、今回、この地域では初めて見た。


葉氏祠堂のすぐ並びに、「老楊家染坊」がある。


ここは、今回私が訪問するのを楽しみにしていたところで、張芸謀監督、コンリー主演の映画「菊豆」が撮影されたところ。

撮影時に作られたという染色池が残され、映画のように染色された布地が干されている。

 

私の記憶では、映画ではすべて赤の布地が干されていて、それが鮮烈な印象であったような気がするのだが、現場では、色々混ざっている。

撮影時の記念写真やスナップ写真が飾ってあったが、張監督は今もそうだが、活き活きしているし、コンリーさんは初々しくて、いい写真に出会えた。

 

染色坊を出てからはまたガイドさんに連れられて迷路をめぐり、いくつかの民居を見学。

 
 

豪商が無料で貧農の子供たちのために開いていた私塾がある。


華僑のお金持ちが故郷に学校を寄付する、というニュースをよく見るが、中国人の財をなした人が貧しい子供たちに教育の機会を与えるというのは、孔子様の教えなのか、けっこう伝統的な発想なんだな。


民居の中には凝った彫り物があちこちにあり、色々説明してくれるのだが、故事来歴が良くわからない。

私が理解できたのは、三国志の劉備が諸葛孔明を三度訪ねる、三顧の礼の場。


お魚のデザインがあると水産出身のわたしとしては、、つい目が行ってしまう。

 

二つ穴の眼鏡井戸で驚いてはいけない、三つ穴井戸がある。


男の子が、ハローと呼びかけてきて、ちょこちょこちょっかいをだしてはポーズをとって、私がカメラを構えてシャッター押す寸前に後ろを向いてしまう。

遊ばれてしまった。

 

民家の台所へもガイドさんはずかずかと連れて行ってくれた。

薪が整然と積まれ、棚には漬物や味噌が入っているんだろうか、雰囲気のある壺が並び、いい感じ。


100年以上前からの竈と、今使われているものが同じ土間の中にある。

 
 
 

新年のお祝いと、湯葉包みをたくさん作っていた。
これ、美味いんだろうなあ。